IDEA ~青年海外協力隊 en Colombia~

青年海外協力隊/2019年度3次隊→2022年度7次隊/コロンビア/マーケティング

今、青年海外協力隊について思うこと

コロンビアに来てから4カ月が経過しました。

2年間の任期の1/6が終わったことになります。活動も生活も慣れてきて、自分の活動だけでなく、青年海外協力隊というもの自体にも色々思うことが出てきました。

多分これから半年、1年、そして任期満了時と思うことは変わると思いますが、今の時期はこう思ってたという記録として少しまとめたいと思います。あくまで個人の考えなので、これが正しいとか、隊員全員がこうであれなんて更々思っていないので悪しからず。

 

最近、青年海外協力隊という制度は本当に必要なのか、ということを考えることがよくあります。

 

まず協力隊の活動は主に3つの対象のためにあると思います。

①配属先のお客さんや支援対象者のため。ぼくの場合は農家の方が当たりますね。スポーツ系の隊員なら、指導をする選手たちみたいな。

②配属先のため。これは持っている知識を配属先のスタッフに共有することで業務の質や効率を向上させること。

③隊員自身のため。日本とは異なる環境で仕事をすることで、経験を積むことができる。

 

①と②は、最初から案件によって明確になっていることが多いかと思います。ぼくの案件は①が求められていますが、以前別の記事でも書きましたが配属先には色々と業務改善できる点が多々あります。求められればいくらでも提言できますが、求められていない以上、配属先のやり方にそこまで口を出す必要はないと思うので(そもそもどれが国の文化でどれが配属先のやり方なのか、一つの組織でしか働いていない以上、判別が難しい)、積極的に言うことはないと思います。ただ、自分たちのやり方の問題で農家の方への支援が滞ったりしている場合は、意見を言う必要も出てくると思います。①のために②をするといった感じですね。

 

で、隊員のどれくらいの人がフル稼働できているのかなという疑問を最近持っています。もちろん国の文化でそもそも働き方がゆったりというところも多くあると思います。が、それを考慮してもどうなんだろうと思ってしまうことがあります。

 

まずは言語の面。隊員は派遣前に日本で90日の訓練があり、任地に着いて最初の1カ月くらいも語学学校に通います。自己学習は大前提ですが、働く上では全く足りない数字です。特にマイナー言語で活動する隊員は、やはり現地に行くまでの学習は限度があります。2年しかない活動期間で、最初の数カ月は言語の問題でろくに貢献できないとなると、勿体ないなと思ってしまいます。

 

あとは配属先のニーズが不明瞭なことがあること。これも協力隊あるあるみたいな感じですが、そもそもなんでこんなことが起こるのかは疑問です。調整員(協力隊の案件を作るスタッフ)がしっかりヒアリングした上で案件が作られているのかと思いますが、いざ行ってみたらギャップがあったみたいな話はよく聞きます。もちろん案件ができてから派遣までに2年くらいは時間がかかるからというのは大きな原因の一つですが、そもそも隊員がそこまで求められていないみたいなことが起こるのは不思議です。

配属先としては極端な話、隊員に給料を払っているわけではないので、隊員の成果に関わらず隊員が所属していることのデメリットは少ないのでとりあえず来てもらおうかみたいに考えているところもあるかもしれないですね。

ぼくの場合は、隊員は求められているけど配属先も支援対象もマーケティングの知識を持った人がいないので、何をしていいのかが誰も分かっていないという感じでした。なので、自分次第でどうとでもできるような状態なので環境的には悪くはないのかなと思っています。

 

また、どんなに経験や知識があって積極的に活動をしようとしても、どうしても国や配属先との相性で活動が妨げられるという、仕方ないケース(隊員・配属先・協力隊の制度いずれにも因らない)もあると思います。これは日本人が日本の企業で働き始める時も同じなので、海外での仕事ならなおさらあり得ることじゃないでしょうか。

 

フル稼働できていないから無意味ということでは決してないですし、③の隊員自身の成長という意味では協力隊は意義のある制度でしょうが、しかしやはり重きを置かなくてはならないのは配属先に貢献すること(①と②)だと個人的には思っています。結局活動で結果を出すことが自己成長に繋がるわけですし、語学を学べて海外での生活が経験できたくらいの成長なら留学なりワーホリで勝手に行けばいいだけの話です。

 

ここまでのことはそれも含めて協力隊、みたいな風潮がありますが、そこからどう状況を好転させていくかは全ては自分次第だと思っています。色々書きましたが、結局自分自身が理想通りに活動できてなくてもどかしい気持ちがあるからこういう思いが出てきたんだと思います。

 

ただ、ぼくはこのブログやSNSのプロフィールに「青年海外協力隊」と書いてある以上、食事やらプライベートのことも書いて国の文化を伝えることも重要ですが、やはり何より活動のことをメインに書いていきたいなと思っています。もし満足に活動出来ていなくても、〇〇が原因で活動が滞っているという発信をすることだって貴重な情報になるはずですし。

 

だらだらまとまりのないことを書いてきましたが、結局今何を思っているかというと、活動が上手くいかないのは当然、その状況を変えるのは自分次第という至極当然なことです。

前述の通り本当に自分ではどうしようもないケースもなくはないと思います。ですが、ほとんどの場合は自分次第でどうとでもなるはずです。

それが、例えば今そこそこ活動でできていて50の状態を、より完璧に近い80にできる場合、ほとんど仕事ができていない10の状態を、なんとか頑張ってまずは20にできる場合など様々だと思いますが、どんなに頑張っても+1にすらできないなんてことはないはずです。

こんなことは協力隊に限ったことではないですが、協力隊(発展途上国での仕事)の場合、その数値を上げることが難しく、更に数値の上り幅が小さいってだけの問題ですね。

 

そんな感じで残りの20ヵ月、できるだけのことは最大限やれるように過ごしていきたいと思います。