コロンビアに来て7カ月。今回は今の時点でのスペイン語について。
まず率直に、今でも相手が何言ってるのか全く分からないことは多々あります。
特に、ぼくは仕事で農家の方と話すことがあるのですが、日本と同じで田舎に住んでいる人はアクセントが特徴的で全く慣れることができません。
基本的に、サンタンデール県の人は話すスピードが速いと言われています。確かに全体的にスピードは速く、同僚の若い女の子は早口言葉なのかってくらい速かったりします。
ただ、一般の人なら自分に対して話しかけられていることなら大体分かるようにはなってきています。恐らく語学の能力というよりも、コロンビアの文化や背景、話し相手の性格や嗜好などが分かってきて、会話の意図を察することができるようになったからだと思います(それも含めて語学力というのかもしれませんが)。
なので、例えば同僚同士が雑談している時など、何となくどういうテーマの話をしているのかが分かっても、詳しくは理解できないことはよくあります。まあこれは冷静に考えたら日本語だったとしても、全く自分に関係なかったり、知識のない話だと理解できないので一概に語学面の話ではないかもですが。
一般的にはスペイン語は日本人にとって有利と言われていますが、それは発音が簡単だからです。
母音は日本語と同じa,e,i,o,uの5種類、アクセントの位置もほぼ固定、イレギュラーな位置にあるのはアクセント記号がついているので慣れれば発音を間違えるということはほとんどなくなります。
なので発音の問題で相手に言葉が伝わらないということはほぼありません。
が、そんな中で唯一、発音の問題でかなりの確率で相手に聞き返されてしまう言葉があります。それがまさかのFútbol。サッカーのことですね。
活動と同じくらい生活の中心になっていることの発音が上手くできないというのはなかなか困ります。
なんでこんな短い単語が通じないのかは未だに理由が分かりません。「Juego al fútbol(私はサッカーをします)」という流れ的に多少発音悪くてもサッカーだろっていう発言でも何それ?って聞き返されることもあります。
なのでその時は「Balompié」という別のサッカーの意味の言葉を使って補足したりします。
そしてもちろんコロンビアには、国特有の単語や表現がいくつもあります。
今のところ明確に把握できているものをいくつか紹介します。
-Cheveré(いいね)
コロンビア独自のスペイン語の代表。「Muy bien(いいね)」と同義。普通に会話の中でさらっと出てきます。他に「Vacano」もコロンビア特有の「Cheveré」と同義の言葉ですが、使用頻度はそこまで高くないようです。
-Marica(多数意味あり)
これはサッカーをしてる時なんかはよく出てきます。というかピッチの中で出てくる言葉の7割くらいを占めています笑
意味としては友達に対する呼びかけですが、他にも特に意味のない掛け声的な感じでも使われるので、例えばサッカーでミスした時なんかも「¡Marica!(くそっ!)」ってよく言います。
スペインだと「Tío(a)」(叔父、叔母が元々の意味だけど、友達に対する呼びかけに使われる)が近いですが、Maricaはより広義的ですね。
-Tapabocas(マスク)
「Tapa(蓋)」+「Boca(口)」=マスクです。着任時は街中でマスクをしている人はそこそこ見かけましたが、今ではほとんどいません。が、レストランや店の中には「マスクを必ず着用してください」の掲示が今も残っています。
ぼくはマスクは「Mascarilla」で覚えていたので、最初は違和感しかなかったです。一度だけ、カルタヘナの空港に入るとき、荷物検査の人に「空港ではMascarillaを着けてね」と言われて逆にびっくりしたのを覚えています。
-Su merced(あなた)
辞書には「(古語)貴殿」と書いてありますが、Usted(あなた)と同じ感じだと思いますが、定かではないです…。コロンビアではちょくちょく使われます。というかぼくのカウンターパートと同僚の一人ががけっこうこの言葉を連発するので最初は??って感じでした。
-¿Cómo amaneció? ¿Qué más? ¿Cómo va?(元気?)
挨拶の一つですね。スペインでは「¿Cómo estás?」か「¿Qué tal?」のほぼ2択だったので、最初は会って早々何を聞かれてるんだと?と困惑しました。
「Amanecer」=「夜が明ける」なので、「¿Cómo amaneció?」は何となく納得できますが、そのままの意味で聞いてしまうと、「¿Qué más?」 =「他には?」、「¿Cómo va?」=「どうやって行くの?」になるので最初は本当に謎でした。
-BBQ(バーベキュー)
日本人的にはそのままですね。読み方もバーベキューです。スペインでは「Barbacoa」が一般的です。コロンビアには、スペイン語の表現もあるのに英語の表現が一般的になっているものがちょこちょこあります。歴史的背景からなんですかね?
-Listo(OK)
主に「用意ができた」、「賢い」の形容詞で使われますが、「OK」としてもよく使われます。スペインでもこの意味で使われることもありますが、頻度的には圧倒的にコロンビアの方が多いです。逆にスペインで多用されていたOKの意味の「Vale」はスペイン程使われません。ぼくは日常的には「Vale」を使う頻度が多いですが、「Listo?(OK?分かった?)」と聞かれた時は、オウム返しで「Listo」と答えてしまいます。
ちなみにスペインでもコロンビアでも英語そのままの「OK」は使います。
-A la orden(店員さんが、いらっしゃい・ありがとう)
これも最初は意味が分からなかった言葉です。店に入ったり、店の前を通ると必ずこの言葉で声をかけてきます。スペインでは多分この言い回しはなかったような…。
「仰せのままに」的な感じなのかなーと自分の中で嚙み砕いています。
-Sí, señor(a)(はい、その通りです。 はい、もちろんです。)
「Sí」=「はい」、「Señor(a)」=「丁寧な呼びかけ」なので、何も変わった表現ではないんじゃないかと思いますが、このセットが一つのパターンになっています。普通、友達関係で「Señeor(a)」を使うことはないですが、この言い回しはよく使われます。英語で言うと「That’s right」が近いかと思います。
-Regalame~(注文の時、私は~をお願いします)
「Regalar」=「プレゼントする」の「Me(私)」に対する命令形です。レストランで注文するとき、「私は~でお願いします」という時にこの表現がよく使われます。違和感が凄いです笑
スペインではシンプルに、「Para mí, ~ por favor(私には、~をお願いします)」が一般的だったと思いますし、ぼくも未だにこの言い方をします。
-~ito,ita(縮小辞)
名詞・形容詞の語尾に付けると、「小さい・少ない」や親しみのニュアンスが付与されます。これ自体は正式な文法(?)なので、スペインでも使われますが、コロンビアでは使用頻度が圧倒的に多いです。
特に「Ahora(今)」→「Ahorita」は頻出です。今すぐ的なニュアンスでしょうか?
また月日が経つに連れて色々と面白い表現が見つかると思います。
継続してスペイン語については触れていきたいなと思います。